産業保健師の仕事内容について、こちらの記事にまとめました。
「忙しいのかな・・・」
「時間に余裕がある仕事っぽい」
と、受けた印象は人によるかと思います。
産業保健師が朝出勤してからどのように1日を過ごしているか、気になりませんか?
ここでは私の勤めている健康保険組合の産業保健師の、1日の1例をご紹介します。
健康保険組合の保健師がメインで行うことは保健指導です。会社の従業員やその家族(被保険者、被扶養者など保険加入者)を対象とします。
私の勤めているところでは、基本的には会社に直接訪問して保健指導を実施します。コロナが流行してからは、世間の状況をみながらオンラインでも実施しています。
およそ1人につき20~30分ほどの面談で、1日に計10~13人ほど行います。そのため保健指導を行う日は、丸1日保健指導を行う、ということが多いです。
事前に会社の繫忙期や従業員の勤務形態を考慮して、保健指導スケジュールの打ち合わせを行っておきます。
例)保健指導がメインの日
訪問する会社への移動所要時間に合わせて出発
9:00~ 出勤/保健指導開始
〈午前:従業員6名×ひとり30分の保健指導〉
12:00~ 休憩
13:00~ 従業員の保健指導
〈午後:従業員8名×ひとり30分の保健指導〉
17:00~ 保健指導終了/退勤
上記をみて「え?保健指導だけで終わるの?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、そんな日もあります。
健康保険組合の保健師は1つの会社に常駐しているわけではないため、自分のスケジュールと会社の都合を調整し、可能な日程で保健指導を実施していきます。そのため保健指導日がグッと短期間に凝縮されたスケジュールになることがあります。
記録はできるだけ保健指導後にすぐ行いたいですが、現実問題すべては難しいのでメモ書きだけ残し後日入力します。
会社に報告をした方が良い社員がいれば、本人に許可を得たうえで担当者に情報を共有します。
(例:健診結果が悪く病院受診が必要にもかかわらず、受診を拒否している方など)
会社には社員の健康管理を行う責任があるので、情報を共有することが大切です。
例)事務作業や会議がメインの日
8:30~ 出勤
メールの確認・返信、ミーティングの参加
9:30~ 入力できていない保健指導の記録
10:30~ 超過勤務者との面談調整 2名
11:00~ 電話での保健指導 2名
12:00~ 休憩
13:00~ 衛生委員会の出席
14:00~ 産業医面談の同席
16:00~ 手紙の作成(保健指導を手紙で行うこともあります)
17:00~ 退勤
保健指導がメインではない日は、事務的な作業が多いです。
保健指導の記録の後処理や、電話や手紙で保健指導を行ったりします。
他委員会やミーティングに参加するなど、1日のスケジュールはみっちりつまっています。
メタボリックシンドロームに該当する、または該当する恐れのある方を対象に継続的に健康を支援する「特定保健指導」は保健師の重要な仕事です。
産業保健師は忙しい、でも自分でスケジュール調整ができる!
産業保健師の仕事は正直忙しいです。
忙しいですが、自分でスケジュールを調節できるので、絶対に定時で帰りたい日は、帰れるようにスケジューリングすれば帰れます(笑)
締め切りが近い書類の処理や、早めに連絡を取りたい従業員とのやり取りは優先的に行い、ほかの業務は必要な時期までの終わるように自分で管理しておけば問題なしです。
逆に言うと、スケジュール管理能力が必要になります。
期限が明日なのに終わっていない仕事があれば、もちろん残業することもあります。
まとめ
私が産業保健師になって、仕事の時間に関して抱いた印象は「ちょうど良い」です。
看護師時代はサービス残業が当たり前で先輩たちも帰れておらず、まさに”ブラック”という言葉しか思いつかない環境でしたが、産業保健師は言ってしまえばOLさんみたいな生活スタイルになります。
仕事の時間って暇だと長く感じてしまいますが、そんなことはないのですぐに1日が過ぎてしまいますし、また残業もないので自分の時間も確保することができます。
転職、就職にあたり、ご参考になれば幸いです!
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